モリアゲアドバイザーでは、毎月WEBセミナーを開催しています。
今回は人気セミナーの一つでもある「集客率140%UP!住宅購入層に響く装飾の3つのポイント」を記事化しました。
当日セミナーに参加できなかった方でも分かるように文章化しています。
目次
・あなたのターゲットは誰ですか!?
どのようなターゲットに向けて広告を打つかということは、皆様決められていると思うのですが、まずはそもそも「ターゲットは誰か」という話をしていきます。
・多くの会社が陥る負のスパイラル
多くの会社様が陥ってしまう負のスパイラルとして、
現地装飾=目立たせたい → 目立つ色・デザインの装飾をする → 集客に繋がらない
という流れがあります。
現地の装飾といえば、やはり他社様より目立たせたいと思いますが、「目立たせる」というところにフォーカスをすると、どうしても目立つ色やデザインを使って装飾をしてしまい、なかなか集客につながらない、思ったほど成果が出ないということがあると思います。
そこで重要になってくるのが、ターゲットを絞り込んだ集客施策が行えているかというところです。いろんな人を集客したいという気持ちがあると「目立たせる」ということにフォーカスしがちですが、自社の適切なターゲットに向けた広告打つだけで十分ではないでしょうか。
・そもそも住宅購入者の特徴とは?
クイズ①:新築一戸建ての住宅購入者の平均年齢は何歳でしょうか?
いろんな統計があるので、皆様もだいたいの層は把握されていると思うのですが、改めて考えてみてください。
正解は37.4歳です。このクイズは年齢だけでしたが、住宅はだいたいファミリーが購入されていくと思うので、家庭内の購買の意思決定権など詳細を見ていきましょう。
https://ecnomikata.com/ecnews/30802
調査では、家庭内の意思決定の8割で女性が影響力がある(購買意思決定権を持つ)という結果が出ています。しかし、その一方でミレニアル世代(調査では25~39歳)では、時代の流れもあり「夫婦で決める」がスタンダードになってきているということも分かりました。
「夫が決める」というところを、40歳以上とミレニアル世代で比較をすると、
40歳以上:テレビ・オーディオ用品・自動車・夫の衣類
ミレニアル世代:夫の衣類のみ
という結果でした。
つまり、ミレニアル世代では家庭内の購買の部分を夫婦で決めることが多くなっています。つまり、夫が自由に決められる領域が狭くなってきているということです。
・今、世界のトレンドは「女性化」してきている
今は、女性よりもスキンケアについて詳しい男性もいると思います。また、爪を磨くだけではなく、マニュキュアなどを使ってネイルまでされているような男性も増えてきています。
ここで何が言いたいかというと、今やはり「世界のトレンドは女性化してきている」ということです。これは別に男女差別をするわけではないのですが、男性も「従来の男性的な価値観」から離れ、これまで「女性的」といわれてきた考え方、好むものに近づきつつあります。そのため、トータルとして女性を意識した販促施策が重要になってきています。
しかし、消費の8割に女性の意向が反映されてるにもかかわらず、商品やサービスを提供する企業側の意思決定者の約9割が男性だという不思議な構図ができあがり、考え方にどうしてもギャップが出やすいというような状況になっています。
そこで、今回は「30代×女性の購買行動」に着目した販促施策について、女性はどういうものに購買意欲が湧くのかということなど、「デザインと装飾」という観点からお話をしていきます。
住宅購入者に響く装飾のポイントは、①ターゲットに響く色、②現地の装飾の仕方、③成約を上げるプチテクニック、の3つです。
ポイント①:ターゲットに響く色
広告などをよく使われたりすると思うのですが、皆様はどの色が人の目に届く色だと思いますか?
赤かオレンジ?黄色?
赤・オレンジ・黄色は、不動産会社様でもよく使われている色ですね。
正解は赤です。なぜ赤なのかということは、心理手学的にもいわれています。赤は生命に関わる色、例えば血の色や炎の色です。また、原始時代には森の中で赤い実を探し、それを自分たちの食糧として食べていたというところから、人間は赤に一番に目が行きやすいといわれています。
ここで陥ってしまうのが、やはり「目立たせたい」という思いがあると、皆様が想像された赤・黄色・オレンジなど、こちらが目立つと思う色を使ってしまいます。しかし、それが本当にターゲットに届くのかというとそうではありません。
〈多くの会社が陥る負のスパイラル〉
現地装飾=目立たせたい → 目立つ色・デザインの装飾をする → 集客に繋がらない
そのため、先ほどもお伝えした通り、ターゲットに届く色をどう活用できるかということが重要になってきます。
先ほど「赤が目立つ」と言ったのですが、次の写真だと、どの色が一番目立ちますか?
青ですかね?
これはたしか私が香港で撮った写真なのですが、実際にこれをAIで解析してみると、やはり皆様がおっしゃった通り、視線はまず青い看板に行き、その後イラストの足の部分に行っていました。つまり、環境によって赤も目立たなくなるということがあります。
ターゲットや環境によって適切な色があるため、「目立たせたい」という理由だけで赤を使うということはお勧めしません。
・30代×女性に届く色とは?
30代の女性というところにフォーカスをすると、女性はやはりピンクに反応するといわれています。これは女性がピンクが好きだというよりも、ピンクが女性ホルモンに程よい刺激を与えて活性化させてくれる色だからです。
また、昔から「赤・ピンク=女性」で、「青=男性」という、トイレなどの区別もあり、「ピンク=自分に向けられているものなのではないか」と反応してしまう性質があるため、やはりピンク系というのは女性に響く色だということになります。
30代の女性というと、やはりファミリー層の購入者が多いと思います。そこで、まずは妊婦さんに着目します。妊婦さんにはどういった色が好まれるかというと、妊婦さんはホルモンバランスの影響で一時的に視力が下がってしまうことがあるため、目に刺激が少ないパステルカラーなどの色を好みます。
逆にファミリーを取り込むためには、まずはお子様に目立たせて来てもらい、その親御様にも入っていただきたいという時は、お子様がターゲットになります。特に0~6歳頃までの子どもは視力が弱いことで不安を感じやすい傾向があるため、コントラストがはっきりしたビビッドカラー(アメリカの子どものおもちゃなどの色)に安心感を持ち、そのようなはっきりした色を好むといわれています。女性を集客していくというところではあるのですが、お子様に向けた装飾をするというのも一つの手です。
・自分の好みで広告に使用する色を決めていませんか?
自分の好みで広告に使用する色を決めるのではなく、まずは改めてターゲットを明確にして、色の選び方を工夫してましょう。
ターゲットに届く色を使ったご提案事例
こちらは福岡にある賃貸店舗の会社様です。福岡は女性がおよそ7割いるといわれており、女性をどう集客していくのかということが非常に重要な部分になります。そのため、上の画像のように、女性の好むピンクを使ったり、写真で女性スタッフがいることをアピールしたりすることで「安心してお部屋探しができますよ」という打ち出し方のデザインをさせていただきました。
右側の部分は、パステルカラーなど、女性が好む色を活用して集客をしていった事例です。
あと、住宅の会社様で言うと、下の画像のように、ピンクを一式に活用して集客をしていったという事例もあります。
また、女性は「お得さ」ということに目が行きやすい部分もあります。こちらはかなり低価格の住宅をコンセプトにされていた会社様でしたので、のぼりに数字を大きく打ち出すなどをして、ピンク×デザインの持っている性質も活かした、このような装飾をご提案させていただきました。
こういったものを見ると、男性は近寄りづらくなるかもしれないのですが、逆にいうと女性は、「ちょっと見てみようかな」という気持ちになります。そのため、やはりこういった形でしっかりターゲットを絞り込んで装飾施策を行っていくということが重要です。
続いて、他業種の会社様の事例をご紹介します。
左側は採用合同説明会の装飾だったのですが、こちらの会社様はコールセンターでの採用をメインにお考えで、女性に来てほしいということでした。ただ、男女ということは採用では謳えませんので、このように色で見せることによって女性を集客しているということをアピールしました。
右にある女性の現場監督さんのような等身大パネルも、どんどん女性を活用していきたいというところで、男性だけではなく、女性も入ってもいいんだということを伝えるためでした。
このようにデザイン(ターゲットである女性に届く色を使ったり写真を使ったりすること)で集客することも可能です。
詳しくは、弊社で屋外広告カラーガイドをダウンロードしていただけますので、ぜひこちらもご活用ください! →https://www.endline.co.jp/dl20/
ポイント②:現地の装飾の仕方
まずは下の表をご覧ください。
住宅購入前の情報収集の方法として、注文住宅購入の方の約5割が住宅展示場を見ています。建売の方でも通りがかりが2割、そして住宅展示場が1割です。この結果から、やはり現地の装飾はまだまだ大切だというふうに感じています。
・ターゲットに届く現地の装飾とは?
ここでも「女性の購買心理に着目した装飾デザイン」という話をしていきます。一般的に、スペックにこだわる男性と、イメージにこだわる女性というふうにいわれています。
そして、女性にとって購買というのは「幸せになるための手段」であるため、モノを売るというよりもイメージを売った方がいいということもいわれています。
そ「イメージを売る」というのはどういうことかというと、具体的な設備の話などではなく、「キレイになる」や「癒される」、「家を持てば自信が持てる」、「褒められる」などといった、幸せを連想させるような装飾づくりが重要になってくるということです。
したがって、次の画像のように、文字情報でスペックばかりを書いた装飾は女性向きにはNGだということになります。逆に、先ほどもお伝えしたように、幸せを連想させるような写真などを使用した装飾というのは女性には非常に響きます。
× 文字情報でスペックばかりを書いた装飾→女性は魅力を感じない
〇 幸せを連想させる写真を使用した装飾 →女性に響く
では、実際にどのような装飾がいいのか、実際に弊社がご提案した事例をご紹介していきます。
こちらは、ある不動産会社様にご提案した事例です。やはりこのように、幸せな家庭がイメージできる写真を使うことで女性が入りやすくなります。そして、「この会社に頼めば自分のハッピーな生活が想像できる」という連想をさせるためには、やはり文字よりも写真やイラストなどを使っていった方が女性には有効です。
こちらはチラシですが、現地の装飾でこういった形の看板を使っていただくこともできると思います。女性向けのパステルカラーを使ったり女性のイラストを入れたりして、女性に向けられている装飾だということをPRしています。
今回ご紹介した事例はどちらも写真やイラストが出てきたと思うのですが、実際に画像優位性*1効果の研究で、文字や言葉だけで伝えるよりも画像を含んだ方が記憶に残りやすいという結果が出ています。
*1画像優位性→文字や言葉だけで伝えるよりも、同時にがぞ画像を含んだ方が記憶に残りやすく理解しやすい現象
ジョン・メディナの研究
<プレゼン72時間後の記憶の比較>
・文字と言葉だけの伝達:10%しか記憶に残っていない
・写真や画像を加えた場合:65%が記憶に残る
という結果が!
この結果からも、やはり文字ばかりではなく、写真やイラストなどでイメージをプラスしていった方がいいということがお分かりいただけると思います。
・同業他社ではなく、女性をターゲットにした他業種から学ぶことも重要!!
女性をターゲットにした他業種の事例も参考になると思いますので、事例を少しご紹介しましょう。
こちらの広告では、女性の楽しそうな表情の写真を使ったり、パステルカラーを使ったりしています。あと、「キレイに変わる」、「キレイ」、「美しく」、「健康」など、少し抽象的ではありますが、女性が気になるワードを活用して、「自分がここの教室に行けば楽しくてキレイになれそうだ」と想像が膨らむような広告もターゲットには非常に響きます。
採用広告のご提案事例
こちらは採用活動の広告ですが、女性プラス子どもの笑っている写真で、女性に向けられていて、「ここで働けば自分も笑顔になれそうだ」と想像できるような抽象的な広告で、イメージを売っています。
こちらの広告も、パステルカラーだったり女性が好きなビジュアルを活用して、「体の中から綺麗になる」、「美容と健康」という言葉でイメージを売っています。
こちらはご覧の通り、子どもをメインにした広告です。女性には子どものイラストに目が行きやすいという性質がありますので、このように子どもの写真を使い、且つ「笑顔と健康」、「子どもたちがどんどん元気に!」という言葉で、笑顔で元気な子どもの姿を想像できる装飾というのもポイントです。
・どこから見せるか?で装飾の使い分けも重要!
今まではデザインに寄った話をしてきましたが、装飾をどこから見せるのかというところでの装飾の使い分けも重要ですので、いくつか事例をご紹介しましょう。
遠くから目立たせたい、車向けに目立たせたいとなると、このような「エア看板」がオススメです。こちらは2~3メートルほどありますので遠くからでも見えます。また、夜も光りますので、仕事終わりなどにモデルハウスを見たいという方向けにも使える装飾です。
「横断幕」や「垂れ幕」と呼ばれるようなものも文字を大きく掲載できますので、遠くの車からでも目立ちます。
普通の四角いのぼりだけではなく、「メガのぼり」といわれるような、5メートルほどあるのぼりや、2~3メートルあるナイフのような変わった形で、よく海外で使われているようなのぼりも、今まで見慣れているものとは違うため違和感を感じて視認性が上がっていきます。
通りがかりの人に足を止めてもらうということも重要ですので、そういった時は「連続旗」を活用することで「イベントをやっているのかな」、「ちょっと見ていこうかな」という興味づけや動機づけをすることができます。
あと、通りがかりの人に足を止めてもらうために、テーブルクロスを活用して、そこに受付の人が座ったり、イベントやタイトルを載せたバナーをつけたり、パンチングポップを活用したりしてイベントを開催しているんだという感じを出していくということも重要です。
問い合わせにつなげたいとなると、物件の近くにあるA型看板にチラシボックスをプラスして活用することで、今モデルハウスに入れなくても情報を取って行ってもらい、後から問い合わせにつなげたりするなど、今すぐのお客様ではなく、今後見込みになりそうなお客様を獲得していくということも重要です。
インパクトを残したい!
これは中国で作っている装飾ですが、こういう少し変わった装飾などをチラシ配りの時などに背負うことで「おもしろそうな会社だな」というインパクトを残すこともできます。
こういった現地の装飾を活用していって、ぜひ集客アップにつなげていってほしいと思います!
ポイント③:成約を上げるプチテクニック
女性は結構共感することが好きだったりします。そのため、下の画像のような自己紹介書は、覚えてもらい共感を得られる一番のツールになっていきます。
生まれた年や出身地や趣味など、営業のスタッフさん自身が自己開示をします。心理的な効果としても、自分が自己開示をすると相手も自己開示をしてくれるという効果があります。出身地や年齢や趣味などを自ら公開し、「実は私も書道をやっていたんです」、「私も実は熊本出身なんです」などといった共通項が少しでも見つかれば、それを機に会話も広がっていきます。
先ほど、画像と文字の効果をお伝えしましたが、写真プラス文字情報で記憶に残る確率が上がっていきますので、お客様がいろんな不動産会社様を比較される中でインパクトを残していきましょう。
クイズ②女性が好意を持つ営業担当者はどんな特徴でしょうか?
このクイズはサービス問題で、お答えになったことすべてが正解です。営業力も当然大切ですが、女性には「人そのもの」を重視する傾向があります。そのため、やはり見た目の身なりがきちんとしている、礼儀正しい、清潔感があるというところも非常に重要です。
また、恋愛などにおいても、女性はLINEなどの返事を返すのが早かったり、まめに連絡を取りたいなど、レスポンスが早いことを好みます。商品やサービスに対して質問を投げかけた時も同様で、すぐ回答をしてもらえる知識が豊富な営業担当者に憧れを抱いたり安心感を持つ傾向があります。
したがって、①身なりと、②早いレスポンスで正確な答えが返すというところを重視していくと、より成約率が上がっていくのではないかと思います。ぜひこちらも参考にしてみてください。
先ほどもお伝えしたのですが、同業種だけではなく、他業種を見る事例は少ないと思いますので、ここでは主に他業種の事例をご紹介します。
こちらはフィットネスジムの会社様ですが、装飾によって見学数が130%アップしました。以前は壁に沿った感じのポスター広告だけだったのですが、やはりそれでは前を通行する方からは見えないという課題がありました。そこで、「無料見学」と書いたのぼりと、直角に見える吸盤ポールフラッグをご提案しました。このように、広告ツールで強みを伝えて、見える所に広告を出して誘導していくということが重要です。
こういう男性の肉体を切り取ったような奇抜な広告というのも目に留まりやすいです。これはたまたま女性をターゲットにしたものではないので男性になっていますが、もちろん女性の切り抜きや家の形でも構いません。このように少し奇抜な形を使っていくというのもおもしろいと思います
こちらは女性をターゲットにした装飾の事例です。前は入り口に小さいA型看板しかなく、事務所のようなイメージで受け取られていたのですが、こういった形で前を通行する方に突き出した形の広告を打ち出しました。そして、「自分も子どもも豊かになれそうだ」と想像できる写真を使って健康食品をPRしていったことで、売り上げが前年比167%アップしました。
Before After
こちらは、ある不動産会社様が装飾によって飛び込みのお客様が増えたという事例です。その会社様にご提案した装飾は、少し温かみのある色プラス「ちょっと覗いていきませんか?」という、しゃれを利かせたようなのぼり旗でした。
お客様にとって不動産会社に行くというのは「契約をしないといけないのではないか」という思いが働き、非常にハードルが高いことだと思います。それを払拭するために、このようなおもしろいアイデアや親近感が湧きそうな装飾を活用していくということも非常に重要です。こういうアイデアも弊社でご提案させていただいております。
クイズ③総合住宅展示場にどのぐらいの回数訪問しているのか?
正解は4.7回です。想像した以上に、結構現地に行っているという印象だと思います。ですから、「印象に残る」、「反応をもらえる」装飾施策や営業施策で集客UPをしていきましょう!